トリップドットコム・グループ(TCOM)の株式投資情報

CTRIP

トリップドットコム・グループは中国最大のオンライン旅行会社。ホテルの予約、航空券の予約・発行、パッケージツアーサービス、レンタルカーなどの旅行関連サービスを展開している。オンライン旅行サイトとして中国首位、世界第3位の規模となっています。

筆頭株主は中国の検索最大手である百度(BIDU)で、株式交換の形で百度の傘下にあったオンライン旅行大手の「Qunar(去哪儿网)」を傘下に収めた。

2014年8月、プライスラインが出資を決定した。2015年12月までに5億米ドル超を投じ、株式15%(転換社債などの潜在株式を含む)を取得している。

2016年9月には24億米ドルの資本調達を実施。同12月に航空券の価格比較を手掛けるSkyscanner(スカイスキャナー)買収した。

2019年5月、現地オンライン旅行市場シェア63%を占めるMakeMyTripの筆頭株主となった。2020年8月、Eコマース大手の京東(JD:9618.HK)と戦略提携した。2021年4月、香港株式市場に「二重上場」。

なお、トリップドットコム・グループ(TCOM)が筆頭株主となっている、インド最大のオンライン旅行サイト「MakeMyTrip」については、以下の記事で紹介しています。

インド株へ投資する方法を紹介!おすすめのETFや個別銘柄の情報も

トリップドットコム・グループ(TCOM)の株価


業績推移

売上高純利益EPS(元)
13/125,717.02998.3230.34
14/127,772.56242.747.08
15/1211,496.952,507.6666.34
16/1219,788.09-1,430.70-24.18

※ 単位:百万元

キャッシュフロー

13/1214/1215/1216/12
営業CF2,4531,9593,0495,273
投資CF-4,086-9,366-4,427-19,825
財務CF5,3165,42215,23412,290
現金同等物7,1385,30119,21618,435

※ 単位:百万元

売上構成比率

項目201420152016
宿泊予約41%40%37%
移動手段チケット(航空券、鉄道チケット等)38%39%45%
パッケージツアー14%15%12%
コーポレート・トラベル5%4%3%
その他2%2%3%

主要株主

株主シェア
Baidu Entities20.1%
Baillie Gifford & Co9.6%
Priceline Entities8.9%

※ 2017/02/28時点

関連会社

関連会社シェア
Ctrip Computer Technology (Shanghai) Co., Ltd100%
Ctrip.com(Hong Kong) Ltd.100%
Qunar Cayman Islands Ltd.(QUNR)43.8%

※ 2016/12/31時点

中国のオンライン旅行市場について

中国のオンライン旅行市場

Source: iResearch

iResarchのレポートでは、2016年オンライン旅行業界の成長率が前年比34.0%と高い水準にある一方、普及率は12.1%にとどまっていることが分かった。それだけに、中国オンライン旅行市場の潜在成長余地はまだまだに大きいと言えるでしょう。

オンラインチケット予約

オンラインチケット予約の市場では、Qunar(去哪儿网)合併効果で、携程(Ctrip)が1位を独走。58.5%の市場シェアを握る。第2位は同程でシェアは4.8%、第3位は騰邦国際でシェアは3.4%となっている(2016年度)。

中国の航空券オンライン予約市場

Source: iResearch

オンラインホテル予約

オンラインホテル予約の市場においても、Qunar(去哪儿网)合併効果で、携程(Ctrip)が1位を独走。59.6%の市場シェアを握る。第2位は美団でシェアは16.2%、第3位は艺龙(eLong)でシェアは15.6%となっている。この上位3社で91.4%のシェアを握る(2016年度)。

中国オンラインホテル予約市場

Source: iResearch

パッケージツアー予約

パッケージツアー予約で見てみると、トップは途牛でシェア28.3%。携程(Ctrip)は第2位でシェア19.7%となり、他の分野に比べて遅れをとっている(2016年度)。

中国パッケージツアー予約市場

Source: iResearch

最近の動向/今後の見通し

オンライン予約事業の成長に加え、Qunar(去哪儿网)の連結化で収益が拡大。また、2017年からは買収したSkyscanner(スカイスキャナー)も連結対象になる。

2017年第1四半期(1~3月)決算は、売上高が前年同期比39%増の61億3300万元、純利益が8200万元(前年同期は15億7900万円の赤字)で、予想を上回る内容となった。当面の手掛かり材料は8月中旬に発表される4~6月期決算となる。

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