航空・空港情報システムの独占業者。中国政府系の航空グループ数社によって共同設立された。航空券のオンライン予約・発券(ETD)システムと空港旅客処理(APP)システムが主力。国内外およそ380の航空会社にサービスを提供している。
ホテル・ツアー予約システム、決済サービスなど旅行関連システムの開発、提供も手掛け、8000超の旅行代理店が利用する。
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トラベルスカイ・テクノロジー(00696.HK)の株価
※ チャート:Google、2019/2/12時点
過去の株価推移
高値 | 安値 | 年度末EPS | PER High | PER Low | |
---|---|---|---|---|---|
2014 | 9.70 | 5.59 | 0.66 | 14.70 | 8.47 |
2015 | 15.60 | 7.30 | 0.76 | 20.53 | 9.61 |
2016 | 19.16 | 10.18 | 0.98 | 19.55 | 10.39 |
2017 | 23.70 | 16.00 | 0.96 | 24.69 | 16.67 |
※ 単位:香港ドル
決算情報
年次決算
売上高 | 純利益 | EPS(元) | |
---|---|---|---|
14/12 | 5,336.41 | 1,652.59 | 0.560 |
15/12 | 5,471.83 | 1,914.36 | 0.650 |
16/12 | 6,223.27 | 2,421.11 | 0.830 |
17/12 | 6,734.25 | 2,248.65 | 0.770 |
※ 単位:百万元
キャッシュフロー
14/12 | 15/12 | 16/12 | |
---|---|---|---|
営業CF | 1,878.09 | 2,383.18 | 3,645.39 |
投資CF | -1,814.48 | -1,737.28 | -2,054.71 |
財務CF | -417.69 | -396.29 | -501.18 |
現金同等物 | 1,994.95 | 2,242.66 | 3,332.13 |
※ 単位:百万元
売上・利益構成
項目 | 売上構成比 | 前年比 |
---|---|---|
航空情報技術サービス | 61.8 | 11.0 |
データネットワークなど | 21.6 | 3.0 |
決済サービス | 9.0 | 1.2 |
※ 2016/06時点
配当
配当(元) | |
---|---|
2014/12 | 0.133 |
2015/12 | 0.166 |
2016/12 | 0.222 |
2017/12 | 0.253 |
主要株主
株主 | シェア(%) |
---|---|
中国民航信息集団公司 | 29.3 |
中国南方航空集団公司 | 11.9 |
中国東方航空集団公司 | 11.2 |
※ 2016/12/31時点
関連会社
関連会社 | シェア(%) |
---|---|
中国航空結算有限責任公司 | 100 |
天信達信息技術有限公司 | 100 |
中国民航信息網絡股フン(香港)有限公司 | 100 |
※ 2016/12/31時点
最近の動向/今後の見通し
トラベルスカイ・テクノロジー(中国民航信息網絡:0696.HK)の2016年12月本決算は、売上高は13.7%増の62億2326万元、純利益は前年比26.5%増の24億2111万元(約388億円、希薄化後EPS:0.83元)となり、増収増益を達成。期末配当は、1株当たり0.222元で実施する方針。
主力の航空情報テクノロジーサービス部門が安定成長を維持し、売り上げ増をけん引する。中国の航空旅客増を背景に、電子航空チケット予約システム(ETD)や空港旅客処理システム(APP)など各種システム関連のサービス需要が拡大した。
うち同社が提供するETDを通じた予約件数は、前年を11.4%上回る524万2000件に増加。中でも、国内航空会社による予約件数が11.8%の伸びを示した。
事業規模の拡大に伴ってコストもかさんだが(営業費用は8.6%増)、増収効果で吸収。政府補助金の増加や、子会社売却益の計上なども増益に寄与した。
部門別の売上高は、航空情報テクノロジーサービスが25.9%増の39億4643万元と順調に伸びた。他部門も軒並み増収。データネットワークが4.8%増の12億5881万元、システムインテグレーション部門が47.7%増の9億5033万元、会計・決済サービスが5.1%増の9億5033万元に上っている。
観光市場の成長で恩恵を受ける
飛行機に乗る人がすべて世話になる業務で、ほぼ独占的な立場にあり、しかも売上の約30%が利益になる同社は、中国の観光市場の拡大とともに、成長を享受できるポジションにある。
中国3大エアラインの中国国際航空(0753.HK)、中国南方航空(1055.HK)、中国東方航空(0670.HK)を顧客に持つことから、その市場シェアは95%に達するとも試算されている。また、中国の航空会社13社が合計で38.84%の同社株を保有することや、政府による支援が厚いのも強み。
今後も引き続き中国の観光市場の成長は続き、ドイツ銀によれば、中国観光市場の2016~20年平均成長率は、海外旅行で17%、国内旅行で10~13%に達する見通しとなっている。
同社の業績も派手さはないですが、今後も緩やかな成長が続くことが見込まれます。それに伴い、株価も緩やかな右肩上がりのトレンドとなっている。狙うのであれば、過熱感のない株価で、下がったところを拾いたい。
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