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衆安在線財産保険(06060.HK)の株式投資情報

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衆安保険

衆安在線財産保険(6060.HK)は中国初のネット専業保険会社として、2013年に設立された。騰訊HD(テンセント:0700.HK)阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)系の金融会社であるアント・フィナンシャル、中国平安保険(2318.HK)などが出資する。

2016年末時点の顧客数は4億9200万人、累計の保険販売数は72億件とネット専業では最大。航空機の事故や遅延、列車事故などを対象にした旅行保険やネット通販のトラブルを対象にする保証保険、医療保険などの商品を販売する。

2015年の収入保険料は前年比187.5%増の22億8304万元、2016年は49.3%増の34億804万元。

ソフトバンクグループがサウジアラビアなどと共同で設立した「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」が戦略投資家として、約600億円を出資、全株式の4.99%を取得した。

衆安在線財産保険(06060.HK)の株価について

衆安在線財産保険(06060.HK)の株価チャート

※ チャート:Google、2018/8/8時点

株価 年間騰落率 実績PER 最低売買金額
35.00HKD 49,658円

※ 2018/8/8時点の株価より算出

ネット企業などと提携し、ニッチ需要を取り込む戦略

自動車保険がメインの既存の損害保険会社と異なり、ネット企業と連携してニッチな保険を開発。顧客から得た保険料のうち、一定割合を受け取る仕組み。

保険料収入の約3割を占めるのが、アリババのネット通販サイト、淘宝網(タオバオ)や天猫(Tモール)で購入した商品に故障や欠陥が見つかった場合、返品送料を補償する保険です。

旅行予約サイト最大手の携程旅行網(シートリップ)向けには、飛行機の遅延・欠航時に発生するホテル代などを補償する保険を提供する。出発直前まで買えるプレミアム版では、最新の運航情報や天気予報などビッグデータを人工知能(AI)で解析し、きめ細かく保険料を設定する仕組みも取り入れた。

スマートフォン(スマホ)製造・販売大手の小米(シャオミ)にはスマホ破損保険を提供する。あらかじめインストールしたアプリで遠隔地から液晶の破損度合いを分析し、補償対象になるかを自動判定できる。ドローン最大手のDJIも事故発生時の被害をカバーする保険を投入した。

今後の成長分野として期待するのが医療分野。テンセントや小米とはスマホやスマートウオッチで毎日の歩数を測定し、翌月の保険料に反映する医療保険を開発。500万人以上のユーザーが利用している。糖尿病患者の血糖値データをとり、正常値を保てば保険金を加算する商品も始めた。将来は生命保険への参入も計画している。

いずれの商品も加入から保険金の支払いまでネット上で手続きが完結。「支付宝(アリペイ)」や「微信支付(ウィーチャットペイ)」など電子決済口座への保険金払い込みも選べる。

提携先 主な商品 保険料収入
アリババ 商品返送保険 18億元
シートリップ(CTRIP) 旅行遅延損害保険 7億元
小米 スマホ破損保険 0.4億元
DJI ドローン事故保険
テンセント 毎日の歩数を測定する医療保険

※ 2016年12月期

決算情報

業績推移

経常収益 純利益 EPS(元)
2014年 817.54 36.98 0.040
2015年 2,509.35 44.26 0.040
2016年 3,412.72 9.37 0.010
2017年 5,583.00 -997.00 -0.770

※ 単位:百万元

キャッシュフロー

14/12 15/12 16/12 17/12
営業CF 119.62 300.55 853.39 -709.79
投資CF -143.08 -4,662.37 -1,355.92 -6,310.00
財務CF 134.30 5,595.02 280.87 11,269.60
現金同等物 141.70 1,374.90 1,153.24 5,260.26

※ 単位:百万元

2017年12月本決算

2017年12月期(本決算)の業績は、純損益が9億9725万元(約170億円、希薄化後EPS:-0.77人民元)の赤字に転落。前年は937万元の黒字。収入保険料は高成長を示したものの、責任準備金の大幅増が響いた。期末配当は実施しない方針を示している。

責任準備金は10億9105万元と、前年の7.6倍に急増。医療保険や自動車保険など、満期の長い商品の販売が増えたことが影響した(満期の長い商品は短い商品に比べ、一般に積み立てる責任準備金が大きい)。同社の事業はまだ発展の初期段階にあるため、人員や研究開発投資の増加に伴う管理費も増大した。

ただ、保険事業そのものは高成長を果たしている。総収入保険料は74.7%増の59億5447万元に膨らんだ。うち医療保険が410.4%増、自動車保険が2018.7%増と大きく成長。うち自動車保険については、全国エリア向けの販売認可を取得したことが奏功した(16年は6エリアのみ)。

2017年末時点の顧客数は4億3200万人に達し、中国損保市場でのシェアは収入保険料ベースで国内18位に浮上(前年は25位)。

2017年6月中間決算

2017年6月中間決算は、経常収益が前年同期比90.5%増の22億9200万元、純損失が2億8700万元(前年は2億2800万元)となった。中間配当については見送る方針。

主力の損害保険や医療保険の事業拡大が増収をけん引する一方、保険金の支払いや事業費の増加などが響き、赤字拡大となった。総保険料収入は46%増の24億9200万元。

部門別では収入全体で最も多い29%を占める旅行保険が78%増、次いで同28%を占める、購入商品の返送料を保証する損害保険が24%増となった。

また、急成長をみせる医療保険は10倍の大幅増収となり収入全体の13%を占めた。投資運用収益は2億8600万元となり前年の赤字から回復。

一方、事業拡大に伴って保険金支払いが94%増の10億3500万元、販売パートナーに対するコンサル費用や人件費などの事業費・管理費が59%増の12億9500万元となり、赤字拡大の主因となった。全体の合算率(コンバインドレシオ)は129.3%と前年同期から17.5ポイント悪化した。

主要株主

株主 シェア(%)
浙江バ蟻小微金融服務集団股フン有限公司 13.82
騰訊控股有限公司 10.42
中国平安保険(集団)股フン有限公司 10.42

※ 2017/09/30時点

香港上場は好スタート

衆安保険は香港市場で初のフィンテック銘柄。将来性への期待が高く、新規株式公開(IPO)への個人投資家の応募倍率は約400倍と今年最高の人気となった。

2017年9月28日、香港株式市場に上場。初値は公募比15.58%高(公募価格は59.70香港ドル)の69.00香港ドルと好スタートを切った。

1億9929万株のH株を公開し、手数料などを除く手取り概算で115億3100万香港ドル(約1656億円)を調達している。

10月4日はさらに株価が急伸し、終値は前日比19.92%の80.35香港ドルとなった。

今後の計画

正味調達額は最大115億3100万HKドル。調達資金は自己資本の増強や事業拡大に充てる。事業面では、「生活消費」「消費者金融」「健康・医療」「自動車」「旅行」という5分野の販売パートナーとの連携やフィンテックの先端技術を開発して商品・サービスの拡大・多様化を進めていく。

一方、2017年は責任準備金の増加、人件費や研究開発費の増加、販売パートナーに対するコンサル費用の増加により赤字転落を見込む。

 

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